英語絵本の読み聞かせ、親の発音が下手でも大丈夫?選び方・読み方と、最初の1冊におすすめの絵本
英語の絵本を読んであげたいけれど、自分の発音が下手で、まちがった英語を覚えさせてしまいそう。そもそも、どんな絵本を選べばいいのかも分からない。この記事では、親の発音が不安なときのやり方と、英語絵本の選び方・読み方をまとめました。
この記事はこんな方向け
- 英語絵本を読んであげたいが、発音に自信がない
- 日本語に訳しながら読むべきか迷っている
- 最初の1冊に何を選べばいいか知りたい
先に結論:発音より「楽しい時間」が大事
親の発音が完ぺきでなくても、英語絵本の読み聞かせはできます。理由は2つです。
- 正しい発音は、音声で補える:音声つきの絵本や、読み上げ動画・アプリを使えば、ネイティブの音は別に聞かせられます
- 子どもは親以外の英語もたくさん聞く:歌、動画、小学校の授業など、親の読み方だけで発音が決まるわけではありません
親がやることは「英語の先生」ではなく、「いっしょに絵本を楽しむ人」です。親の役割については親が英語を話せなくても大丈夫?でもくわしく書いています。
読み聞かせの効果、研究ではどのくらい?
「読み聞かせをすれば英語が話せるようになる」と期待しすぎないように、研究で分かっていることも見ておきましょう。
大人と子どもがいっしょに本を読む「共有読書」の研究をまとめた分析(Nobleほか、2019年)では、ことばの発達にプラスの効果はあるものの、その大きさは以前の分析で言われていたより小さいという結果でした。子どもの年齢や、問いかけながら読むかどうかによる差も、はっきりとは見られませんでした。
この分析は主に母語での読み聞かせについてのものです。英語を第二言語として学ぶ子どもについても、アメリカで54の研究(約4,000人)をまとめた分析で、読み聞かせにプラスの効果が報告されています(Education Week、2018年)。ただし、英語の中で暮らす子どもが対象で、日本の家庭とは英語にふれる量が大きく違います。
発音が不安なときの3つのやり方
親の英語力に合わせて、次の3つから選べます。
A:音声におまかせ
英語絵本には、CDや、スマホで聞けるQRコードの音声がついているものがあります。有名な絵本なら、出版社や作者の公式の読み上げ動画が公開されていることもあります。親は英語を読まず、音声に合わせてページをめくり、出てきた絵を指さすだけで十分です。
※動画サイトには、権利者の許可なく絵本を読み上げた動画もあります。出版社や作者の公式チャンネルなど、出どころの分かるものを選びましょう。
B:親が音声を聞いてから読む
幼児向けの英語絵本は、1ページに1〜2文ほどの短いものが多いので、読む前に親だけ音声を2〜3回聞けば、だいたいの読み方はつかめます。分からない単語は、ネットの辞書の音声ボタンで確かめられます。
C:親がそのまま読む
発音が多少ちがっても、気にしすぎなくて大丈夫です。大事なのは、ゆっくり、はっきり、楽しそうに読むこと。親が自信なさそうに読むと、子どもにも「英語はむずかしいもの」という空気が伝わってしまいます。
日本語に訳す?訳さない?
「1文ずつ日本語に訳すと英語で考えなくなる」「訳さないと意味が分からず楽しめない」と、意見が分かれるところです。この記事では、次のような中間のやり方をおすすめします。
- 文ごとの訳はしない:英語を読んだあと毎回日本語で言い直すと、子どもは日本語のほうだけ聞くようになりがちです
- 意味は「絵を指さす」で伝える:「dog」と読みながら犬の絵を指させば、訳さなくても伝わります。英語絵本は絵で意味が分かるものを選ぶのがコツです
- 子どもに聞かれたら、短く日本語で答えてOK:「これなに?」と聞かれたら「犬だね、dog」のように答えれば十分です
- 感想は日本語で話してOK:「おもしろかったね」「どの動物がすき?」など、絵本のあとの会話は日本語で構いません
年齢に合わせた読み方の4ステップ
同じ絵本でも、子どもの年齢や慣れ具合によって楽しみ方を変えられます。ステップ1から順に、何度も読む中で少しずつ進めるイメージです。
STEP 1:指さして、聞く
親が読みながら、出てくるものを指さします。子どもは聞いているだけで構いません。小さい子は、同じ絵本を何度も読んでほしがることがよくあります。くり返しは英語の音になじむチャンスなので、付き合ってあげましょう。
STEP 2:くり返しの言葉を、いっしょに言う
幼児向けの英語絵本の多くは、同じ文の形がページごとにくり返されます。何度か読むと、子どもが先に言えるようになってきます。親が少し間をあけて、子どもが言うのを待ってみましょう。
STEP 3:問いかける
「What's this?(これなに?)」「What color?(なにいろ?)」「How many?(いくつ?)」の3つが使えれば十分です。子どもが日本語で答えても、「そうだね、red だね」と英語をそえて返せばOKです。
STEP 4:子どもが「読む」
すっかり覚えた絵本は、子どもに「読んで」もらいましょう。文字を読めていなくても、絵を見て覚えた英語を言えれば立派な一歩です。
最初の1冊の選び方と、選びやすい絵本
選び方の4つのポイント
- 1ページの文が短い:1〜2文くらい。長い文の絵本は、親も子も疲れてしまいます
- 同じ文がくり返される:くり返しがあると、子どもがいっしょに言いやすくなります
- 絵を見れば意味が分かる:訳さなくても伝わるので、親がラクです
- 音声が手に入る:CDつき・QRつき・公式の読み上げがあると、発音の不安が減ります
くり返しが多く、最初の1冊に選びやすい絵本
長く読まれていて、図書館でも見つけやすい絵本の例です(年齢は目安)。
| 絵本 | どんな絵本か |
|---|---|
| Brown Bear, Brown Bear, What Do You See? Bill Martin Jr./Eric Carle | 色と動物が、同じ問いかけの文でつぎつぎ出てくる。0歳〜。日本語版『くまさん くまさん なにみてるの?』もある |
| Dear Zoo Rod Campbell | 動物園から届く箱を開けていく、しかけ絵本。動物の名前と様子を表す言葉。1歳〜 |
| Where's Spot? Eric Hill | めくりながら子犬をさがす、しかけ絵本。「どこ?」の言い方と家の中のもの。1歳〜 |
| From Head to Toe Eric Carle | 動物のまねをして体を動かす。からだの部位の言葉。2歳〜 |
| Go Away, Big Green Monster! Ed Emberley | ページをめくるとモンスターの顔ができて、消えていく。顔の部位と色。3歳〜 |
| The Very Hungry Caterpillar Eric Carle | あおむしが毎日ちがう食べものを食べる。数・曜日・食べもの。3歳〜。日本語版『はらぺこあおむし』を知っている子は入りやすい |
※しかけ絵本は小さい子がやぶりやすいので、ボードブック(厚紙の版)を選ぶと安心です。版によって大きさや音声の有無が違うので、買う前に確認してください。
動物・色・数・からだは、子どもが最初に覚えたい英語50語で紹介したグループとも重なります。絵本で出会った言葉を、ふだんの生活でも使ってみてください。
子どもが聞いてくれないとき
英語絵本を嫌がったり、途中でどこかへ行ってしまったりするのは、よくあることです。
- 日本語版を知っている絵本から:『はらぺこあおむし』のように話を知っている絵本なら、英語でも安心して聞けます
- 全部読まなくていい:気に入ったページだけ、しかけをめくるだけでもOK。途中でやめても構いません
- 無理に続けない:何日かやめて、また置いておくと、自分から持ってくることもあります
- 絵本以外の入り口も:歌やゲームのほうが好きな子もいます。英語との出会い方は1つではありません
英語そのものを嫌がるようになってしまったときは、子どもが英語を嫌がるときの対処法も参考にしてください。
絵本のあとに、聞いてタッチのゲームで「きいてタッチ!」は、英語を聞いて絵にタッチするゲーム。絵本によく出てくる動物・色・食べものの言葉を、英語の読み上げ音声で聞けます。無料・広告なし・登録なしです。あそんでみる ›英語絵本に慣れて、「もっと英語で話す機会をつくりたい」と思ったら、子ども英会話、始める前に知っておきたいことで、習いごとの選び方をまとめています。